【タイ移住】バンコクで生活費月5万円は現実的か?月収10万、15万の場合

タイでは月10万円で生活できるらしい
いやいや、月5万円だって可能らしいぞ!

と物価が安いというウワサが飛び交っているタイ。

でもタイに2ヶ月住んだ僕が現実的な話をするなら「月5万円はムリ、月10万円でもかなりカツカツ」という結論になります。

もちろん、今の時代日本に縛られて生きる必要はないと思うし、(特に若い人は)1度海外を経験してもらいたいのですが、やっぱりバンコク移住の現実は知っておくべきかと思います。

バンコク移住には実際のところ、月いくら必要なのかをまとめます。

目次

タイ移住で生活費を左右する3つのポイント

タイでの生活費を決めるのは3つです。

・家賃
・食費
・特殊出費

もちろん他にも出費はありますが、娯楽費などを除けば個人差はそれほど多くありません。反面、家賃や食費などは人によって2倍3倍と違ってくる項目です。

この3つのポイントについて詳しく見ていきますね。

タイの生活費ポイント1:家賃

日本と同じで、タイ移住でも家賃が出費の大半を占めます。

ちなみに「家賃の目安は収入の1/3まで」と聞いたことがあると思うのですが、仮に月5万円で生活しようと思った場合、1/3だと家賃に使えるのは1万7000円(5000バーツ未満)になります。

5500バーツで出てきた物件がこちら。

…おや?内装がめっちゃキレイなわけでもないけど、思ったより住めそうですね。

ただ、この物件の立地が問題。バンコク中心部から遠く離れたスワンナプーム国際空港の周辺で、日本で言えば成田空港周辺みたいな場所です。月5000バーツ程度だと、バンコク中心部だとまともに物件が出てきません。

いや、決して成田をバカにしてるわけじゃないですよ?(笑)

でも、日本に引っ越してきた外国人が、職場があるわけでもないのに成田に引っ越してきたらかなり変わってると思いませんか?というか、この物件の場合成田ような市街地になっているかも怪しい配置です。

では、家賃を倍の1万バーツ(35000円)にするとどうか?

僕も滞在しているオンヌットエリア(バンコク中心部からそれなりに近く、駅チカ物件でもそれなりにキレイで周辺施設も充実)も射程圏内に入ります。

僕が今借りているのはエアビー(民泊)なので月8万円ほどかかっていますが、オンヌットで賃貸した場合、下記の部屋なら月11000~13000バーツくらいが妥当かと思います。(4万~5万円)

またオンヌットからさらに3駅行ったウドムスック駅も比較的日本人に人気です。

こちらはオンヌットに比べれば駅周辺の開発状況はかなり落ちるものの、家賃はオンヌットよりもさらに安く月8000バーツ(3万円)程度でもそれなりに住める家が見つかります。もちろん探せば穴場はあるかもしれませんが、バンコク移住となると家賃はこれが限界かなと。

ちなみに、日本人に人気の日本人街エリア「プロンポン」「トンロー」であれば、同じような部屋でも月2万バーツ以上だと思ってください。

これらの点を踏まえると、日本人がバンコクに移住して生活するにあたり、最低でも家賃は月3万円と考えておくべきです。これ以下なら生活の質やセキュリティ面を考えるに、そもそもタイに移住する必要性がないかなと。

タイの生活費ポイント2:食費

ローカルと同じ食事ができるかどうか?

この点で食費は決まります。

タイの物価が日本に比べて安いのは間違いないですが、日本と同じように高級レストランであれば普通に1食1万円以上することもあります。

また、マクドナルドやスターバックスなど日本にもあるチェーン店も、日本と値段は変わらない(あるいは少し高い)くらいだと思ってください。

ちなみに、吉野家でも牛丼並サイズが150バーツ(500円)くらいします。

だからレストランに通うことが多いと、あっと言う間に食費は日本以上になります。「日本と同レベルの食事を求めれば、日本より高い」と思ってください。

じゃあ、どうすれば食費を抑えられるのか?

タイのローカル民と同じ食事をすることです。

具体的には、こういう屋台で食事できるかどうか?ですね。

1食50~100バーツくらいで食べられるし、大半の屋台は持ち帰り可能なので、一旦慣れてしまえばすごく便利なのがタイの屋台。

ただ、屋台によってはパッと見値段が分からないことも多いし、なんかハエが飛んでることもあるし…キレイなレストランに慣れた日本人ほど、衛生面などでハードルが高く感じると思います。

また、飲み水の値段も人次第。

海外だと日本と違って飲み水や料理に使う水もお金を払って調達する必要があるわけですが、僕が確認した限りタイのスーパーで一番安い水は、6リットル29バーツ(約100円)でした。1日2リットル使うとしたら1ヶ月1000円ですかね。

(ちなみに、この水はプライベートブランド的なものでタイのなかでもほぼ最安値です)

一方で、僕の場合コンドミニアムの前に設置されている謎のウォーターサーバーを飲み水にしています。お値段なんと衝撃の1リットル1バーツ(3.5円)

スーパーの水と比べても明らかに価格破壊なみに安くて「これホントに飲み水か?」と思ったりもしますが…今のところ特にお腹を壊したりしてないので、飲んでも問題ない水だと思われます。

(割とタイのいろんな地域にあります)

だからタイの現地民と同じ食生活をできるなら食費を月3万円に抑えることもできるし、反対に「水はミネラルウォーター!食事はレストラン!」みたいな人だとタイに住むほうが日本よりお金がかかる可能性すらあります。

安くしようと思えばいくらでも安くなるけど… 安く抑えるだけなら、タイのカップ麺(1個12バーツ)を食べていればいいし、タイ米も5キロで1000円未満で売っていたりするので、極限まで食費を抑えることは可能ではあります。 ただ、毎回安い食事もイヤですよね。日本だって毎食パスタなら安く済みますが、それを実現するならまさに日本で良いわけで。だから栄養とか一切気にしなければ、1日の食費50バーツ以下も可能ではあります。

タイの生活費ポイント3:特殊経費

これは以前ブログに書いたのですが、日本では必要なくても海外では必要になる出費項目が多数出てきます。特に大きいのが下記の2つですね。

・ビザ関連費用
・海外保険費用

これ、3ヶ月くらい滞在するだけならどちらも気にしなくても良いのですが、半年以上タイに滞在する場合はこれだけで月2~3万円以上飛んでいきます。

ここまで話を聞いただけでも月5万円生活がどれだけ難しいか見えてきましたよね。では、月5万円、10万円…と5万円刻みで生活費が増えた場合の生活を見ていきます。

タイでの生活費を月5万~20万円まで検証

タイで生活費月5万円

貧困層に片足突っ込んだ生活。

すでにお話した通り、家賃だけでも最低月3万円。

そこに光熱費+携帯代+ネット代が安く見積もっても1万円ほど、その他の費用を全部無視しても、食事に使えるお金はたった1万円だけです。

もちろん100%不可能とは言いませんが、タイでそこまでの節約生活を強いられるなら、日本で暮らした方がいいんじゃないか?と思ってしまいますよね。

ちなみに、以前タイを訪ねてきた友人の話では、タイ最北部の町、チェンライであれば月5万円で生活している日本人はいるとのこと。

Google検索してもらうとわかりますが、もはやミャンマーとの国境付近。バンコクよりも物価が安いことで有名なチェンマイよりもさらに田舎です。

大半の日本人は名前すら聞かずに一生を終えるような土地までいって、やっと月5万円。

(代わりに、自宅は一軒家を借りているそうなので、もっと小さい家なら家賃をもう少し抑えられるかもしれませんが…)

ただ、この月5万円の生活費のなかには教育ビザの取得に必要なタイ語学校の料金は含まれていないと思われます。となると、やっぱり月5万円は簡単じゃない…

実現可能だとしても、バンコクどころかチェンマイ、チェンマイよりもさらに山奥にある土地でやっと達成できる金額だと思っておく必要があります。

タイで生活費月10万円

切り詰めれば可能。

月10万円なら、生活費を切り詰めれば実現可能です。

ただし、バンコクの中心部に住もうと思ったら家賃だけで生活費が吹っ飛ぶので、バンコクでも中心部から外れたエリアに住むことが必要になります。

タイ月10万円生活シュミレート

家賃:3万5000円 光熱費+携帯代:1万円 食費:月3万円 海外保険代:1万円 語学学校代:1万円 交通費:5000円

これ、僕は実現できる自信があります。

今滞在しているオンヌットであれば月3万5000円の物件もあるし、周辺施設も充実。そしてローカルの食事にも抵抗はないので、安い日なら1日100バーツで収まる。

もちろん、週に何度かはラーメンやカレーなど少々値が張る食事もしますが、それでも食費を月3万円に抑えろと言われれば別の不可能だとは思いません。

ただ、さっきのシュミレートだと娯楽費は含んでいません。

別に1ヶ月くらいの生活なら問題ないとはいえ、そんな生活が3ヶ月、半年、1年と続いたら味気ないですよね。

バンコクで生活費月10万円で生活することは可能です。でも、それはあくまで「可能」なだけであって、満たされた生活ができるかといえばまた別だと思ってください。

タイで生活費月15万円

現実的なライン

月15万円が、タイ(バンコク)での生活に妥当な数字かと思います。

タイ月15万円シュミレート

家賃: 5万 光熱費+携帯代:1万円 食費:5万円 語学学校:1万円 海外保険:1万円 交通費:1万 娯楽費:1万5000円

ここまで来ると、だいぶ余裕がありますね。

食費や家賃がここまで必要なければ削って娯楽費や貯金に回してもいいし。ちゃんと娯楽費もありますし、「ストレス無く生活できる」レベルになります。

タイで生活費月20万円

日本人街に住めるライン

月20万出せば、バンコクの中心部にも家を借りられます。

「サイアム」「アソーク」といった都会から、「プロンポン」「トンロー」など日本人街まで。仮に家賃で2万5000バーツ(9万円)消えてもまだまだ使えるお金たっぷり。

ローカル屋台ではなくレストラン中心の生活も可能だし、ナイトスポットめぐりや、月1の高級マッサージなども十分可能になってきます。

ここまでいけば、タイの「プチ富裕層」レベルですね。

ただ、タイの現地採用で手取り20万円も給料をくれる働き口を見つけるのはムチャクチャ難しいので、それ以外の収入源を持っていることが必須です。

(例えば僕であれば、タイ現地では雇われずパソコンを使った広告収入で生活しています)

タイ人は僕らの想像ほど貧乏じゃない

どうしても東南アジアに対して

発展が遅れて貧しい国

というイメージがあると思います。

事実、GDPでいえば日本に遠く及ばないのは間違いありませんし、タイ人の平均所得は、日本人の平均所得よりも遥かに下です。

でも、タイ人わりとお金持ってるんですよね。

(平均給与に対して)世界一高いと言われるスタバがいつも混んでるし、中高生でもマックで食事してるし(マックのセットが150バーツくらいなので、屋台飯の3倍)。

周りのタイ人がレストランなどで普通に食事してるのに、自分は毎日ローカル屋台で食事して節約の日々…なんてなったらめちゃくちゃストレスだと思います。

だから

「月5万円の生活費でバンコク移住できる♪」

というのは可能かもしれないけど、日本以下の生活になることを覚悟した方が良いです。同じ生活水準なら、日本のほうが安く済む可能性すらあります。

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